iDeCoの「10年ルール」「19年ルール」。
聞いたことはあるけど、正直さっぱりなんだよね。
わかる。自分もそうだったから。
iDeCoに毎月コツコツお金を入れて、「よし、節税できてるぞ〜」ってニヤニヤしてたクチ。
でもさ、受け取るときの税金のことなんて、これっぽっちも考えてなかったんだよね。
ところが調べてみてビックリ。
退職金の受取額次第で、税金を数十万円払うことにもなる。こんだけあれば家族で旅行いけるよな…。
しかも2026年1月に制度が改正されて、今までの黄金パターンがもう使えない。
……え、ちょっと待って。じゃあどうすればいいの?
自分も最初はそこで頭を抱えた。
でも調べていくうちに、ルール自体はスッと理解できるってわかったんだよね。問題はそのルールを自分の場合に当てはめられるかどうか。
50代、退職金なし。あるのは企業型DC(401K)とiDeCoだけ。
あと数年で受け取りの年齢になる。のんびり構えてる余裕はもう、ない。
で、本気で調べてたどり着いた結論がこれ。
ここさえわかれば、10年ルールも19年ルールも、パズルのピースがカチッとハマるみたいに腑に落ちる。
※この記事は会社員向けです。公務員は退職手当法が適用され仕組みが異なります。
※この記事は「退職一時金・DBあり/なし」「DC・iDeCoあり」のケースをまとめて扱ってるよ。自分の制度にあてはめて読んでね。(記事の後半に「自分の制度のかくにんのしかた」をまとめてあるから、わからない人はそこから逆算してもOK)
受け取り方は2つ。でも基本は「一時金」でOK
退職金やiDeCoの受け取り方は、ざっくり2つあるんだよね。
- 💴 一時金(まとめてドンと受け取る)
- 📅 年金(毎月ちょこちょこ受け取る)
| 一時金 | 年金 | |
|---|---|---|
| 税金の分類 | 退職所得 | 雑所得 |
| 控除 | 退職所得控除(大きい) | 公的年金等控除(小さい) |
| ほかの所得と合算 | されない(分離課税) | される(総合課税) |
| 社会保険料への影響 | なし | あり |
一時金なら「退職所得控除」っていうバカでかい非課税わくが使えて、しかもほかの所得と合算されない。
年金だと雑所得あつかい。ほかの収入と合算されて税金が増えるうえに、社会保険料まで上がる。
つまり税金と社会保険料のダブルパンチだよね。
この記事は一時金で受け取る前提で進めていく。
ただし、一時金で受け取るからこそ知っておかないといけないルールがある。
それがこのあと説明する10年ルールと19年ルールだよ。
退職所得控除ってなに? ── 退職金の税金をグッとへらす仕組み
退職金を一時金でドンと受け取ると、「退職所得控除」っていう非課税わくが使えるんだよね。
これがね、ドカーンとデカい。
勤続30年なら1,500万までぜんぶゼロ。ちょっと信じられない数字だよね。
控除額のけいさん
| 年数 | 控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 年数 |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 ×(年数 − 20年) |
ここで使う「年数」は、退職金の種類によってちがうよ。
🏢 退職一時金・DB(グループA) → 勤続年数
💰 DC・iDeCo(グループB) → 加入年数(掛金を払っていた年数)
数式だけだとわかりにくいから、具体的に見てみよう。
| 年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 10年 | 400万円 |
| 20年 | 800万円 |
| 25年 | 1,150万円 |
| 30年 | 1,500万円 |
| 35年 | 1,850万円 |
| 38年 | 2,060万円 |
たとえば勤続38年(大卒22歳入社 → 60歳定年)の退職一時金なら、2,060万円まで非課税。
控除のわくにおさまれば、税金はゼロ。
わくをハミ出しても、ハミ出した部分の半分にしか税金がかからない。
父さんは払わなくていい税金は、半分になったとしても払いたくない。これがこの記事の結論。
ここまではシンプル。
問題はここから。
「退職金が複数ある場合」に、この控除をどう使うか。
ここから先が、10年ルール・19年ルールの話につながっていく。
ここが一番だいじ ── 退職金は「2つのグループ」に分かれてる
退職金として受け取るお金は、税法上2つのグループに分かれてるんだよね。
※「グループA」「グループB」は正式な税法用語じゃないよ。この記事でわかりやすくするために使ってる呼び方だから、そのつもりで読んでね。
グループA:退職手当等
- 会社からもらう退職一時金
- DB(確定給付企業年金)の一時金
もともとの退職金制度
グループB:確定拠出年金の老齢給付金
- 企業型DC(401K)の一時金
- iDeCoの一時金
あとから作られた制度
同じグループ内なら、話はとってもシンプル
💰 DC + iDeCo(どっちもグループB)→ 同じ年に受け取れば合算して1つの控除で計算。おわり
🏢 退職一時金 + DB(どっちもグループA)→ 同じ年に受け取れば合算。これもおわり
ややこしくなるのは、べつのグループを「べつの年に」受け取るとき。
ここで登場するのが、10年ルールと19年ルールなんだよね。
10年ルールってなに? ── DC/iDeCoを「先に」受け取った場合
DC/iDeCo(グループB)を先に一時金で受け取って、そのあとに退職金/DB(グループA)を受け取る場合の話だよ。
間隔が10年以上あいていれば、退職所得控除がフルにリセットされる。
10年未満だと、控除が調整(へらされる)されちゃうんだよね。
2026年1月に改正されたよ
2025年末までは「5年ルール」だったんだよね。
つまり5年あければ控除がリセットされてた。
これを使った「黄金パターン」と呼ばれる受け取り方があったんだ。
iDeCo一時金受取
退職金受取
でも、あまりにも多くの人がこのパターンを使ったもんだから、国が間隔を5年→10年にのばしたんだよね。
iDeCo受取
退職金受取
iDeCo受取
退職金受取
でもさ、70歳まで退職金を受け取らずに待てる人ってほとんどいないよね。
かといって55歳でiDeCoを受け取ろうとしても、原則60歳まで引き出せない。
つまり、2026年以降は「DC/iDeCoを先に受け取る」ルートは、現実的にはかなりむずかしくなったってこと。
19年ルールってなに? ── 退職金/DBを「先に」受け取った場合
退職金/DB(グループA)を先に受け取って、あとからDC/iDeCo(グループB)を受け取る場合だよね。
間隔が20年以上あいていれば、控除がフルリセットされる。
19年以内だと調整されちゃう。だから「19年ルール」って呼ばれてるんだ。
退職金/DB受取グループA(先)
DC/iDeCo受取グループB(後)
退職金/DB受取グループA(先)
DC/iDeCo受取グループB(後)
なんで「19年」なの?
このルール、同じ勤続年数で控除を2回使い回すのを防ぐためにあるんだよね。
だから20年以上あけたら別モノとして認めてくれる。19年以内なら調整が入る。これが「19年ルール」と呼ばれてる理由。
でもこのルール、事実上使えないんだよね
60歳で退職金を受け取って、20年後にiDeCoを受け取る。
つまり80歳。
でもiDeCo・DCの受取上限は75歳なんだよね。
退職金受取
DC/iDeCo受取※受取上限
55歳で早期退職しても75歳。そこから20年DC/iDeCoを寝かせられる人もまずいない。
結論:19年ルールは事実上使えない。
知識として知っておけば十分だよ。
…って聞くと「えっ、どっちもダメなの?」って思うよね。
うん、どっちも現実的には使いにくいんだよね。
だからここで大事なのは、退職金+DC+iDeCoの合計が控除わくに収まるかどうか。それさえわかれば、話はシンプルになるんだよね。
じゃあ結局どうすればいいの? ── パターンを整理してみた
結局のところ、大事なのはひとつだけ。
退職金+DC+iDeCoの合計が、退職所得控除のわく内に収まるかどうか。
まずは自分の退職所得控除額を確認してほしい。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 勤続年数(最低80万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年) |
たとえば勤続30年なら、800万+70万×10=1,500万円。
退職金+DC+iDeCoの合計が、この枠に収まるかどうか。
10年ルールも19年ルールも関係ない。
なにもしなくていい。
具体的なシミュレーションは別記事でやるよ。
超えるかどうかは、退職金の額とDC・iDeCoの残高しだい。
だからまず自分の数字を把握することがスタートなんだよね。
まず確認してみよう ── 自分の退職金制度、知ってる?
ここまで読んで「自分の場合はどうなんだろう」って思ったよね。
でもね、その前にひとつ聞きたいんだ。
自分の退職金制度、正確に知ってる?
かくにんはかんたんだよ。見るのは3つだけ。
- ① 退職金制度の種類 → 就業規則か人事に聞く
- ② 退職金のおよその金額 → 人事か会社のシミュレーター
- ③ DC・iDeCoの残高 → 金融機関のサイトでログイン
50代で「退職金いくらもらえるか知らない」って人、意外と多い。聞くのは気がねいらない質問だから、さらっと確認しとこう。
この3つがわかれば、どのルールが自分に関係あるのか判断できるようになるんだよね。
自分の退職金が「控除わくの中におさまるのか、こえるのか」。
これがわかれば、もう安心して戦略が立てられるよ。
まとめ ── おさらいしておこう
さいごに、ポイントと父さんの今の考えを書いておくね。
この記事のポイント
- 受け取りは「一時金」が基本。
- 退職金は「2グループ」。別の年に受け取ると10年・19年ルールが発動する。
- 合計が控除わくにおさまれば戦略いらず。まず自分の数字を確認しよう。
iDeCoは退職所得控除のわく内なら節税になる。
でも超えると、節税じゃなく「税金の先送り」に化けるから要注意。
最初は節税って甘く誘って、そのあと税金を取る。
iDeCoって、そういう一面もある制度なんだよね。調べてやっとそれがわかったよ。
それからもうひとつ。
iDeCoを一時金で受け取ったあと、そのお金をどう扱うか。ここが意外と難しい。
父さんは受け取ったお金でも、老後の資産形成を続けたい。
だからできればNISAに移そうと思ってる。
でも全額は無理かもしれない。一部は特定口座になりそう。
関門がいくつかありそうだってことが、見えてきた。
ここまで読んでくれてありがとう。お疲れさまでした☕
別記事(準備中)
「ルールはわかった。じゃあ自分の数字で計算してみたい。」
別記事で、じっさいの数字を使った計算例を出していく予定だよ。
自分(50代・会社員・退職金なし)のリアルなデータも使うから、おなじような境遇の人は参考にしてみてね。
→ 準備中
※税制は2026年4月時点の情報です。参考:所得税法施行令 第70条(退職所得控除額の計算の特例)

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