iDeCo月1万円は意味ない?年収別の節税額を計算したら答えが出た

iDeCo
悪あがき父さん | 50代・会社員・2児の父

iDeCo、月1万円じゃ意味ないんじゃないか。
うん、その気持ちはよくわかる。

月1万円じゃ老後の2,000万円なんて届かない。
そう思うよね。

でもね、iDeCoの本当の価値はそこじゃないんだ。

iDeCoにしかできないこと。それは、毎月の給料から天引きされてる税金を、取り戻せることだ。

給与明細、見たことある?
所得税と住民税、けっこう引かれてるよね。
iDeCoに掛金を入れるだけで、その一部が返ってくる。
NISAにはこれができない。iDeCoだけの武器。

ただし、誰でも得するわけじゃない。
節税が活かせる人と、活かせない人がいる。

それに、悲しいことに出口(受け取るとき)で活かせなくなるケースもあるんだ。
せっかくiDeCoやったのに損した、なんてことにならないように。

この記事ではまず、月1万円のメリットを数字で見ていこう。
出口の落とし穴は、別の記事で整理したので安心してほしい。

メリット① 掛金を入れるだけで税金が減る

iDeCoの一番の武器は、実は運用益じゃない。
掛金が全額「所得控除」になることなんだ。

「所得控除」って何?ってなるよね。
めちゃくちゃ簡単に言うと、こういうこと。

月1万円をiDeCoに入れる → 年間12万円
→ この12万円ぶん、「稼ぎが少なかったこと」にしてくれる
→ 税金の計算のもとが減る → 税金が安くなる

じゃあ実際いくら得するのか。年収別に出してみた。

年収 課税所得 所得税率 年間の節税額 30年の累計
200万円 約54万円 5% 18,000円 54万円
300万円 約109万円 5% 18,000円 54万円
400万円 約168万円 5% 18,000円 54万円
500万円 約233万円 10% 24,000円 72万円
600万円 約298万円 10% 24,000円 72万円

※年間の節税額 = 所得税の節税 + 住民税の節税(住民税は一律10%)

年収200万〜400万円までは年間18,000円で変わらない。
でも年収442万円あたりで所得税率が5%→10%に上がるから、そこから節税額が24,000円にジャンプする。
年収が上がるほど節税の恩恵がデカくなる仕組みなんだ。

年収300万円でも、30年で54万円。
新卒で始めたら定年までに54万円タダでもらえるようなもの。
年収が上がればもっと増える。

これ、NISAと比べるとわかりやすい。
同じ月1万円で同じオルカン(全世界株インデックス)を買ったとして。

NISA iDeCo
30年後の資産(利回り7% 1,220万円 1,220万円
節税で戻ってくるお金 0円 +54万円

※ 7%はオルカン(全世界株)の過去の平均リターンから置いた仮の数字。将来を保証するものじゃない。下がる年もあるし、マイナスで終わる期間だってある。

同じ商品、同じ金額なのに、iDeCoのほうが54万円多く手元に残る。
NISAでオルカン買っても税金は1円も減らない。iDeCoなら減る。

※正直に言うと、iDeCoは手数料(ネット証券で年間約2,000円)が引かれるから、30年後の運用額はNISAよりちょっとだけ少なくなる。でも30年で約6万円の手数料に対して、節税は54万円。差し引きでiDeCoの圧勝。

しかもこれ、株が上がるか下がるかとは関係ない。
掛金を入れた時点で確定する利益。 ノーリスクで戻ってくるお金。

メリット② 運用益が非課税で増える

節税だけじゃない。
iDeCoの中で投資した運用益も、NISAと同じで非課税。

普通の証券口座だと運用益に約20%の税金がかかるけど、iDeCoならゼロ。
ここはNISAと全く同じ。

商品はNISAほど選べないけど、オルカンが1本あれば十分。
選んで放置。月1万円でも30年回せば複利がしっかり効く。

iDeCo月1万円が意味ある人・ちょっともったいない人

ここまでメリットを見てきたけど、正直に言わないといけないことがある。
全員に意味があるわけじゃないんだ。

✅ 意味ある人

  • 会社員・公務員で給料から税金が引かれてる人
    つまり、ほぼ全員。税金を払ってるなら取り戻せる。
    ただし出口の話があるから、勤務先に企業型DC(401K)があるかどうかで話が変わる。そこは別記事でまとめたよ(後述)
  • 55歳からでも意味はある
    5年でも税金は戻ってくる。年収500万なら5年で12万円の節税。ただし加入期間5年だと受け取れるのは63歳から(10年以上なら60歳から)。受け取ったあとNISAで運用する手もある。60〜65歳で再雇用などで働いていれば、その間もiDeCoの節税は効くよ

⚠️ ちょっともったいない人

  • 課税所得がない・少ない人
    年収が低すぎてそもそも税金を払っていない人。取り戻すものがない。iDeCoの掛金は年間12万円の控除になるけど、課税所得が12万円以下だとフルに活かせない
  • 住宅ローン控除で所得税がゼロの人
    住宅ローン控除が先に所得税をゼロにしちゃう。iDeCoの控除が空振りする

住宅ローンを使ってる人はけっこう多いと思うから、ここは少し詳しく書いておくね。

住宅ローン控除ありなしでの節税額の違い

住宅ローン控除がある場合、iDeCoの節税はどうなるか。
※控除額の上限は住宅の種類による。ここでは一般住宅の年間21万円で計算

年収 ローンなし ローンあり
300万円 18,000円 12,000円
400万円 18,000円 12,000円
500万円 24,000円 12,000円
600万円 24,000円 12,000円
700万円 36,000円 36,000円

年収600万円以下だと、住宅ローン控除が所得税をゼロまで消しちゃう。
だからiDeCoの所得税の節税が効かない。

でも、住民税は年収に関係なく毎月1,000円安くなる(年間12,000円)。 これはゼロにはならない。

じゃあ住宅ローン控除の13年間はiDeCoをやめるべきか?
悪あがき父さん的には、続けたほうがいいと思う。理由は3つ。

  1. 住民税は毎月1,000円ちゃんと安くなる。ゼロにはならない
  2. 13年後にローン控除が終わったら、iDeCoの節税がフルに復活する
  3. やめて再開するのは手続きが面倒だし、その間の運用益も失う

じゃあ「税金払ってない」って年収いくらの話?

iDeCoの節税は、課税所得があって初めて使える。
課税所得ってのは、年収からいろいろ引いた残りのこと。

ここで会社員とパートで差が出る。

会社員 扶養内パート
給与所得控除 55万円 55万円
社会保険料 年収の約15% 0円
基礎控除 48万円 48万円

会社員は社会保険料を引かれてるから、そのぶん課税所得が少ない。
パートは社会保険に入ってないぶん、引かれるものが少なくて、早く課税所得が出る。

課税所得ゼロのライン
会社員 年収約122万円
扶養内パート 年収約103万円

年収122万円以下の正社員なんて、ほぼいない。
つまり、会社員ならほぼ全員、iDeCoの節税メリットがある。

ちょっともったいない人に当てはまっても、がっかりしなくていい。
そういう人にはNISAがある。

NISAはiDeCoと違ってややこしくない。いつでも引き出せるし、出口で税金を取られることもない。
何も考えずにオルカン積み立てるだけでOK。最強の仕組み。

それに、NISAの非課税枠1,800万円は「元本」で消費される。
運用益でどれだけ増えても、枠を食わない。含み益ノーカンで増やし続けられるのもNISAだけの強みだ。この話はまた別の記事で書くつもり。

iDeCoが合わなくても、NISAで積み立てていけば十分に資産は作れるよ。

ただし、iDeCoは60歳まで引き出せないから注意。
貯金がまだ少ない人は、まずは生活費3〜6ヶ月分を貯めてからの方がいい。

給料から税金が引かれてる会社員なら、
月1万円でも意味はちゃんとある。

まとめ

iDeCo月1万円、意味ないのか。

数字で見てきた結果、メリットは2つあった。

  1. 節税: 所得税は年末調整で還付金として戻ってくる。住民税は翌年6月から毎月の天引きが減る。年収300万円でも年間18,000円、30年で54万円
  2. 運用益非課税: NISAと同じで、運用益に税金がかからない

「意味ない」って言ってる人は、たぶん貯まる金額だけを見ている。
でもiDeCoの本当の価値は、毎月天引きされてる税金を取り戻せること。
活かせる人は、使うべし。

ただし、課税所得がない人や住宅ローン控除で所得税ゼロの人はちょっともったいない。
自分の給与明細を見て、所得税が引かれてるか確認してみよう。

悪あがき父さんの場合

50代、会社員。自分もiDeCoを月2万円ずつやっている。

実は会社員がiDeCoに入れるようになったのはわりと最近の話で、自分はまだ数年しか経っていない。

52歳の今から60歳までの8年間、積立を続ける前提で数字を出してみる。
60歳で企業型DC(401K)と合わせて一時金で受け取る予定だ。

項目 金額
月の掛金 2万円
年間の節税額 48,000円
8年の節税合計 約38万円
現在の残高 100万円
8年後の運用資産(利回り7% 約430万円
うち運用益(非課税) 約138万円

※ 7%はあくまで仮の数字。過去の平均から置いただけで、8年後に本当にこうなる保証はない。暴落の直撃を食らえば元本割れで終わる可能性もある。確定しているのは節税38万の方だけ、と思っておいたほうがいい。

節税38万 + 運用益138万 = 約176万円のプラス。
金額は大きくない。でも、やらなかった場合と比べたら確実に手元に残る。

ただし、掛けすぎると出口で損することがある。
退職金との兼ね合いで、税金を余計に取られるケースがあるんだ。
出口のルール(10年ルール・19年ルール)は別の記事で整理したので、そっちも読んでみてほしい。

50代・2児の父・会社員。収入は大したことない。でも諦めない。
悪あがきで豊かな老後を目指している。

 

悪あがき父さん

はじめまして。悪あがき父さんです。
50代・会社員・2児の父。収入は大したことない。
40代から資産形成を始め、家計を黒字にした。でも不安は消えなかった。資産は増えているのに、豊かさの実感がなかった。
未来ばかり見て、今を見ていなかった。
定年まであと数年。この期間が最後の仕込みだとわかっている。どれだけ積み立てるかが勝負だ。
でも同時に気づいた。お金を増やすだけでは、豊かにはなれない。
お金と豊かさのバランスを探しながら、今を生きている途中だ。
同じ場所にいる50代に、届けばいい。

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